述井庸治に

『最終章』



  重盛と共に過ごしたのは僅か2年、そして、君は私から去っていった。
 しかし、広告代理店の「部長、重盛さんご存知ですか?」というひと言により、5年後私は君に再会する。しかしまた私達は別れてしまう。
 それから6年が経ち、私は銀座で偶然、日本レゴで事務をしていた女性に出逢う。そこで君は自分の死を私に知らせる。それから22年、その年月(とき)の永さが君を私の記憶の奥底に沈めてしまう。
 しかし遂には君の甥、さらには君の息子までがやって来る。そして私の記憶の奥底に沈む君を引きずり揚げてきた。
「これは一体何なのだ!」
 何か不思議な因縁を感じる。もう君を忘れることはない。いつも君をそばに感じている。
 重盛、君は日本人留学生を世界に送り出そうとしていた。もしかして君もやろうとしていたのではないのか?
 世界を知り、さらに日本人の素晴らしさを知る私達、そんな日本人をコスモポリタン(世界人)として世界という檜舞台へ送りだすこの仕事を!?