述井庸治に

《最終章》


 初めての国際会議への参加、1週間の海外出張を終えた私は日本への帰路に就いた。
「人間皆同じ!」1週間前に自分自身にそう言い聞かせ、世界へ向けて私は日本の空港を旅立った。
そして今、私は同じ日本のエアポートに帰ってきた。
 しかし今の私は明らかに1週間前の私とは違っている。
初めての世界の人々との出会い、日本と異なるカルチャーとの出会いは私を大きく変えていた。
 日本に住み日本のカルチャーを理解出来なければ、私たちは日本で暮らしていくことは出来ない。
同様に世界に出て世界のカルチャーを理解出来なければ世界で暮らしていくことは出来ない。
私は日本人、しかし同時に私は世界人(コスモポリタン)でもある。
国際会議での貴重な体験は、それからの私の生き方に大きな影響を与えた。
「世界のカルチャーとは、いったい何なのか?」
「また日本人としてのアイデンティティとは何なのか?」
「コスモポリタン」という人生の大きなゴールが私の心に芽生えていた。